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zoom RSS フェルメール「マルタとマリアの家のキリスト」

<<   作成日時 : 2009/01/07 13:08   >>

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昨年、12/14に洗礼を受けられたご婦人から、ポストカードをいただきました。
カードの絵はヨハネス・フェルメール作の「マルタとマリアの家のキリスト」で、
新約聖書に記されている「マルタとマリア」の話を描いたものです。

牧師ですから「マルタとマリア」と言えば、どんな話かすぐに分かります。
新約聖書の福音書に記されている話で、主イエスを熱心に信じて従っていた姉妹の話です。
ある時、主イエスが彼女たちの村にやって来ました。この姉妹は、主イエスと弟子たちが滞在するのに自分たちの家を開放し、もてなしました。姉のマルタはもてなしのために忙しく働いていましたが、妹のマリアは主イエスの足もとにひざまずいて、主イエスの語られる話に熱心に聞き入っています。そこでマルタはもてなしの手伝いもしないマリアを咎め、主イエスに「私の手伝いをするように、妹におっしゃってください」と頼みます。すると主イエスはこのようにお答えになりました。「マルタ、マルタ。あなたは、いろいろなことを心配して、気を使っています。しかし、どうしても必要なことはわずかです。いや、一つだけです。マリヤはその良いほうを選んだのです。彼女からそれを取り上げてはいけません。」

絵画に不勉強な私は、フェルメールという画家の名前は知っていても、フェルメールが宗教画を描いていたことも、この作品がフェルメール作品の中で、現時点で見つかっている唯一の宗教画だということも知りませんでした。この時、そのご婦人の方から教えて頂いてはじめて知りました。

でも、なぜマルタとマリアの話を描いたのだろう?
そんな疑問が後からわいてきました。
宗教画を描くのなら、もっと有名どころというか、画家として描いてみたいと思う重要な場面や話がもっとほかにあるんじゃないだろうか?
なぜ「マルタとマリヤ」の話なんだろう?
ほかにも描いたけれども見つかっていないだけかもしれません。もしくは失われてしまったのかもしれません。単に誰からかの依頼で描いたのかもしれません。
ですが、彼が数ある聖書の話の中で、「マルタとマリヤ」の話は確かに筆をとって描いた、その事実は間違いありません。ということは、少なくとも「マルタとマリヤ」の話だけは、描く気持ちになったということでしょう。
彼は「マルタとマリヤ」の話に心惹かれていたのかもしれません。もしくは聖書の中の気になる話として、自分の心の中にこの話がずっと残っていたのではないでしょうか。

そこで、ちょっと、フェルメールのことをググってみました。
私の目を引いたのは、彼が「聖ルカ組合」に加入し、生涯で二度、聖ルカ組合の理事に選出されたという情報です。私は美術の専門家ではありませんので間違っているかもしれませんが、「聖ルカ組合」とは、おそらく画家の組合のことなのでしょう。カトリックでは聖ルカが、画家の守護聖人だと聞いています。
その理事に、二度も選ばれたというのは、彼が画家として才能豊かだっただけでなく、実務的なことを処理する能力や組織の運営にも長けていたということでしょう。
おそらく彼は絵を描くこと以外のことで、とても忙しくしていた人だったのではないでしょうか。
そう考えると、私には彼が「マルタとマリヤ」の話を描く気になったのも分かる気がします。そして彼がこの話に心惹かれていたという想像は、案外的外れではないのかもしれません。

組合の理事の仕事は、しなければならない責任ある大切な仕事ではあるけれども、それによって時間がとられ、忙しくしていることに、彼は違和感というか、ひっかかりのようなものを感じていたのではないかと思います。
自分には本当にやらなければらないことがほかにある。それなのに、ほかのことで忙殺されてしまっている。そんな思いがおそらく彼の心の中にはあったのではないでしょうか。
しなければならないこと、彼にとってそれは言うまでもなく、絵を描くことだったのでしょう。絵を描くことは神から与えられた使命。彼がもっともしなければならないただ一つのこと、彼はそのように感じていたのかもしれません。

いただいたポストカードは今、私のPCモニターの脇に飾られています。
私の性格もあるのですが、私自身は普段、あちらこちらと体を動かすことばかり多く、もっと静かに一番大切にすべきことをもっと大切にしなければならないと感じています。
そんな私にとっても、「マルタとマリヤ」の話は心惹かれるストーリーです。
そして、主が語られた言葉は、私の心の中でいつも響く声です。
「どうしても必要なことはわずかです。いや、一つだけです。マリヤはその良いほうを選んだのです。」( ルカの福音書10章42節)

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